2021年12月に突然、共有フォルダで使用しているAccess ファイルを複数人で開けなくなった件

サーバーの共有フォルダにAccessファイルを置いておいて

今まで問題なく複数人で同時使用できていたAccessファイルがあるのですが

2021年12月17日突然、こんな報告が社内で現れました。

 

accessファイルを開くときに

「ロックできませんでした」

f:id:iori016:20220112180259p:plain

ファイルがロックできませんでした

と表示されて開けないあるいは

「(ファイル名)は既に使用されているので、使用できませんでした」

と表示されて開けない。

f:id:iori016:20220112180341p:plain

ファイル名.は既に使用されているので、使用できませんでした。

 

誰もファイルを開いていない場合は、問題なく開くことができ、データの入力も可能です。

しかし、複数人で同時に使用しようとすると先ほどのどちらかのメッセージが現れて開くことができません。

 

原因はWindows Updateで、

Office 2013ならKB5002104
Office 2016ならKB5002099

をアンインストールすればいいのですが、自分のパソコンのみアンインストールしても

改善できるのは「ロックできませんでした」と表示される場合のみです。

 

というのも具体的な症状は

問題のWindows Updateが当たっているパソコンAと

問題のWindows Updateが当たっていない正常なパソコンBがあったとして

 

パソコンBが最初にAccessファイルを開き、後から同じファイルをパソコンAが開いた場合、

「ファイルロックできませんでした」と表示され

パソコンAが最初にAccessファイルを開いた場合、後からパソコンBが同じAccessファイルを開こうとすると、

「(ファイル名)は既に使用されているので、使用できませんでした」と表示されます。

 

どちらもパソコンAのWindows UpdateのKB5002104かKB5002099をアンインストールしなければ改善しません。

 

つまり、自分のパソコンのみアンインストールしても改善されるのは

「ロックできませんでした」のメッセージが現れるときのみで、

「(ファイル名)は既に使用されているので、使用できませんでした」

のメッセージが現れる場合は、自分だけでなく、先にaccessファイルを開いている人のパソコンでアンインストールする必要があります。

 

とりえあえず、暫定的な対応でいいのであれば

社内メールで全員に展開し、問題のWindows Updateをアンインストールしてもらうのがいいと思います。

 

すでに対応済みのパソコンであえてAccessファイルを開いておけば、問題のWindowsUpdateが当たっているパソコンで開く時は、「ロックできませんでした」というメッセージがでて開けないので、自然とアンインストールしてもらうように仕向けられると思います。

 

またアンインストールしないで開いている人がいるのであれば、その人物を調べて連絡してアンインストールしてもらうように連絡するするのがいいと思います。

社内サーバーのファイルを開いている人物をクライアントPCから調べる方法として下記コマンドがあります。

もちろん、サーバーの管理権限のあるユーザーとパスワードが必要なので注意が必要です。コマンド自体も管理者権限で実行する必要があります。

 

openfiles /query /v /S ホスト名 /U ユーザー名 /P パスワード

 

ただこれだと大量にファイルが表示されて見づらい可能性があるので、

下記のように検索結果を絞ると良いと思います。

 

openfiles /query /v /S ホスト名 /U ユーザー名 /P パスワード|findstr /I "accdb mdb"

 

さらにファイル名で並び変えたいのであれば、下記のようにします。

 

openfiles /query /v /S ホスト名 /U ユーザー名 /P パスワード|findstr /I "accdb mdb"|sort /+86

Officeのファイルの容量を減らす方法(Excel,Word,PowerPoint,Aceess,Outlook)

Microsoft Officeはメールで送ったり、サーバーに保存したりしますが、
容量が重すぎると、メールの上限に引っかかたり、
サーバーのリソースを消費したりすると思います。
そこで今回は ExcelやWord、PowerPointAccessOutlook
Officeファイルを圧縮する方法を書いていきたいと思います。

Excel、WordやPowerPointは長くなりそうなので先にAccessOutlookのファイルの容量を削減する方法を紹介し、次にExcel、Word、PowerPointの容量を抑える方法を紹介します。

まず、これからの話を分かりやすくするために、「ファイル名拡張子」のチェックボックスをつけることをお勧めします。


Accessファイルの容量を減らす方法

Accessのファイル(拡張子がmdbやaccdb)はテーブルやクエリを削除しても容量がすぐに削減されません。その為使い続けていると、容量が肥大化してしまうことがあります。
そのような時はファイルタブから「データベースの最適化/修復」を実行します。
これを実行すると最適な容量まで削減されます。

大容量のAccessのファイルがネットワーク上にある場合、
ネットワーク上で最適化を行うと実行に時間がかかりいつまでも終わらないことがあります。
(ネットワークの速度やサーバーのスペック等に依存します)
そのような場合は、ローカルにコピーしてから、「データベースの最適化と修復」を実行するとすぐに終わることがあります。

Outlookファイルの容量を減らす方法

OutlookAccessと同様にデータを削除しても移動しても容量が減ることがありません。

「ファイル」タブから「アカウント設定」を選択し、「データファイル」タブを選択して、「設定」を選択、「今すぐ圧縮」を選択します。
(念のためにバックアップを取っておくことを推奨します)
容量が多い場合、それなりに時間がかかります。


PowerPointの容量の減らしかた

・動画を挿入したPowerPointの場合

PowerPointにaviやMOVといった動画を挿入していると容量が膨大になりますが、
PowerPointの機能で中身の動画をmp4に変換して圧縮することができます。

動画を埋め込んだパワーポイントを開いて、
「ファイル」タブを選択し、「メディアの圧縮」を選択します。

画質を選択します。上に行くほど高画質大容量で、下に行くほど低画質低容量となります。
高画質にする場合は「プレゼンテーション品質」(2019ではフルHD1080p)を選択します。

PowerPoint 2016とPowerPoint2019で表記が異なりますが、処理の内容は同じです。


最後に上書き保存するとファイルの容量が下がっていることが確認できます。

ExcelのグラフをPowerPointにはりつける場合

ExcelのグラフをPowerPointに貼り付ける時のオプションで容量が大きく変わります。
特に右クリックメニューの一番左や一番左から2番目を使用して貼り付けた場合、
元のExcelファイルの容量分だけ増えます。


しかも、1つのExcelファイルから2つのグラフを右クリックメニューで一番左を選んで貼り付けた場合でも、全く同じExcelファイルが2つ分埋め込まれてしまいます。
その為、無駄なデータがを少なくするために基本的に右クリックメニューで一番左と、
左から2番目は使用しないで、なるべくCtrl+Vで貼り付けるようにしましょう。

すでに貼り付けられているグラフがどのオプションで貼り付けられているか見分けたい場合はグラフを選択したときの表示で見分けることができます。(下図参照)

Excel、Word、PowerPointファイルの容量の減らし方

Excel、Word、PowerPointのファイルのうち、文字や書式などのデータが大量に存在して、かつ「97-2003形式」(拡張子がxls、doc、ppt)の場合、
2007以降の形式(xlsx、xlsm、docx、pptx)で保存すると容量を削減することができます。




ただし、画像が多い場合はこの方法で容量を削減の効果はあまり期待できません。
画像が多い場合、画像を選択して図ツールの「書式」タブで「図の圧縮」を実行します。
解像度の選択ではファイル内に挿入されたJPEGは選択した解像度に従って容量を削減します。
PNGはどの解像度を選択しても変化がないので注意が必要です。
また、「図のトリミング部分を削除する」のチェックを付けている場合、
挿入されたJPEGとフルカラー(24bitカラー)のPNGはトリミングされた部分がカットされます。
減色されたインデックスカラーpngファイル(256色の8bitインデックスカラー等)は、
トリミングされた部分がカットされない
ため、注意してください。

インデックスカラーについては下で説明します。

ファイル内のPNGの画像を減色(インデックスカラー)する

通常の画像は赤(R)、緑(G)、青(B)の色の光の三原色の組み合わせで表現されます。
その色の数は256(R)×256(G)×256(B)=1677万7216色もあります。256色を8ビットに
言い換えると、256(R)×256(G)×256(B)=8(R)+8(G)+8(B)=24ビットになります。
これを一般的に「フルカラー」と呼びます。また、さらに透明度(アルファチャンネル)の
256色=8bitを加えると、32bitのトゥルーカラーになります。
しかし、写真ならともかくパソコンの画面をキャプチャした画像にそこまでに色のパターン数はいりません。そこでPNG256色の8ビットカラーに減色することで画像のサイズを抑えることができます。この画像のことを一般的にインデックスカラーと呼びます。
一般的にPNGJPEGよりも容量が大きいと言われますが、JPEGはインデックスカラーにできない(あるいはインデックスカラーにできるソフトが少ない)ので、PNGを256色以下に減色した場合はPNGの方が容量が少なくなります。
ただし、一度JPEG保存した後に変換されたPNGやグラデーションがかかったPNGファイルを256色に減色しても、容量は減りづらくなります。
(JPEGに一度保存するとモアレと呼ばれるノイズが入る為とグラデーションは色が大量に使われている為)

従って、パソコン上の画面をキャプチャした画面等、色数がすくないPNG画像は256色以下に減色してしまえば、容量を抑えることができます。
Officeファイル内にある画像を取り出して、内部の画像データを差し替えることができれば、容量を削減できるということです。
そして、一部のOfficeファイルではそれが可能です。
Excel、Word、PowerPointの2007以降の形式(xlsx、xlsm、docx、pptx)は実態がzipファイルとなっており、その証拠に「pptx」の拡張子を「zip」に変更するとzipとして中身を解凍することができます。この時解凍したフォルダ内の「ppt」フォルダの「media」フォルダを開くと、PowerPointに挿入された画像がまとめて保存されています。

この状態でPNGを減色処理を行い、再度zip化して拡張子をもとに戻せば、再びPowerPointのファイルとして開けるようになるのですが、再圧縮する手順を間違えると正常なPowerPointのファイルとして開けなくなるのと、いちいち拡張子を変更したり解凍するのが面倒なので、ツールを使用してpptxのまま中身を取り出して、安全に差し替える方法を紹介します。

必要なソフトは以下の2つです。

7zip(「7z1900-x64.exe」を実行してインストールしてください)
https://sevenzip.osdn.jp/

Pngyu(「Pngyu_win_101.zip」を解凍してフォルダを好きなところに保存してください)
https://nukesaq88.github.io/Pngyu/ja.html

7zipをインストールすると、Excel(xlsx、xlsm)、Word(docx)、PowerPoint(pptx)のファイルを右クリックメニューで「7-Zip」の(一番上の)「開く」を選択すると、拡張子をzipに変更しなくても、中身のデータを閲覧することができます。
(慣れるまでは、念のためにファイルのバックアップを取ってください。操作を間違えた場合、最悪Officeファイルが壊れて開けなくなる可能性があります
また、PNGをインデックスカラーに差し替えると、さきほど紹介した「図の圧縮」で「図のトリミング部分を削除する」にチェックを付けてもトリミング部分が削除されなくなります
トリミング部分を削除したい場合は、先に「図の圧縮」で図のトリミング部分の削除を行ってください。



Excelなら「xl」、Wordなら「word」、PowerPointなら「ppt」というフォルダを開き、「media」というフォルダを開くと画像データが一括で入っているので、それを適当なフォルダにドラッグアンドドロップでコピー(正確には解凍)します。


Pngyu.exeをダブルクリックして起動し、Officeファイルから取り出した画像ファイルを一括で、Pngyuの画面にドラッグアンドドロップします。(PNGファイル以外の拡張子のファイルを一緒にドラッグアンドドロップしてもPNGファイルのみが取り込まれます)

「Custom」を選択し、「Dithered」のチェックを外し「Compress Start」を選択します。
明らかに使用されている色が少ない場合は、Colorsを「16」(16色)に設定しても良いです。

pngyuで減色したら、今度はそのファイルを7zipで開いたofficeファイルの中身のデータにドラッグアンドドロップして上書きを行います。

Officeファイルの容量が削減できていることが確認できます。ファイルを開いて、実際に正常に開けること、(減色による)色の劣化具合を確認してください。
(7zipを閉じないと、読み取り専用になるので注意してください)


png画像が現在何bit(何色)か一覧で知る方法

フォルダを一覧形式したあと、列を右クリックして「その他」を選択、IMEをON(全角入力)
にした後、「ビット」と入力してエンターキーを押すと、「ビットレート」までジャンプします。そのすぐ下にある「ビットの深さ」のチェックを付けて「OK」ボタンを押すと、
「ビットの深さ」という列が追加されます。おおざっぱにしか分かりませんが、何ビットか一覧で分かりますので減色するときの参考にしてください。。
・24なら24bit(フルカラー)
・8なら8bit(256色)
・4なら4bit(16色)
・1なら1bit(2色)


最初から減色したPNG画像を挿入する方法

先ほどはすでに挿入されているpng画像を減色する方法を紹介しましたが、
これからパソコンの画面をキャプチャして画像を挿入する場合は、
フリーソフトを使って256色に減色した画像を挿入した方が後から減色する手間が省けます。
筆者がよく使ってるのはWinShotというソフトです。。

Winshot(ws153a.zipを解凍してフォルダを好きなところに保存してください)
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/winshot/

ある程度設定が必要ですが、それほど手間でもないのでオススメです。
Winshotを起動してタスクトレイ(通知領域から)アイコンをダブルクリクするか
右クリックして「環境設定」を選択して下記設定を行います。

・「基本設定」タブでファイルの保存場所の指定
・「品質/減色」タブで「256色」を選択
・「その他の設定」タブでビットマップを「.png」に変更
・「ホットキー」タブでビットマップへ保存(矩形範囲選択)を「PrintScreen」
・「ホットキー」タブでクリップボードへコピー(矩形範囲選択)を「Ctrl+無変換」
(「Ctrl+無変換機」にしたのは、キーの配置が「Ctrl+C」に近かったのと
既存のショートカットと被りにくいからです。ここらへんは自由に設定してください)




設定が終わったら、実際にPrintscreenキーで範囲選択してpngファイルを作成して、「図の挿入」から挿入するか、「Ctrl+無変換キー」で範囲選択してコピーして、Ctrl+Vで貼り付けを行います。


特にこのCtrl+無変換で範囲選択してコピーし、Ctrl+Vで貼り付けは非常に便利で、
Officeのファイルで貼り付けられるのはもちろん、TwitterやDiscordなどインターネット上のさまざまなSNSに貼り付けるときにもCtrl+Vで貼り付けられるようになります。

Windows10の既存の機能で「Win+Shift+S」で範囲指定して画像をコピーする機能がありますが、こちらはフルカラーで容量が大きい上にマウスポインタがキャプチャされないので多少不便です。

ただ、Winshotにも欠点があります。
2つのディスプレイを使用している場合、キャプチャできるのはプライマリディスプレイしか使えないことです。

また、タスクマネージャーなど管理者権限で起動している画面にフォーカスがあたっている
(アクティブになっている)場合、Winshotも管理者権限で起動しておかないと、ホットキーが反応しないことに注意してください。
(管理者権限はWinshotの問題ではなく単純なWindowsUACによる制限です)
筆者はタスクスケジューラでログイン時に管理者特権で起動するように設定しているので
この問題は特に感じていません。

Winshotと同等以上の機能があり、セカンダリディスプレイもキャプチャできるソフトがあればそちらを使ってもいいです(あればぜひ教えてください)

V6プラスのポート開放

・始めに

ポート開放の基本はV6プラスでもIPv4 PPPoEでもあまり変わりはありません。
なので以前書いた「ポート開放の方法と具体例」の内容と被るところは省略していきます。
その為「ポート開放の方法と具体例」の内容も一読しておいてください。
https://iori016.hatenablog.com/entry/ar829771

また、このブログのコメントか、
下記Twitterで質問を受け付けていますので気軽に声をかけてください。
https://twitter.com/iori016

・V6プラスとは

V6プラス(IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6)というのは簡単にいうと
GoogleYoutubeNetflixFacebookWikipediaなど
IPV6のIPoEに対応しているところはIPv6の「IPoE」で接続し、
それ以外のIPv4でしか対応していないところは
IPv4 over IPv6」という技術で接続する方法です。

V6プラスとIPv4 PPPoEで
ポート開放や回線の速度に関係するところだけ違いを書いていきます。

IPv4 PPoE
メリット:全ての番号でポート開放ができる。
(ただしグローバルIPが配布されている場合に限る)
デメリット:夜に混雑して回線の速度が低下しやすい
その他:1つのグローバルIPを占有する事ができ、ルータ再起動毎にIPアドレスが変わる
(一部のプロバイダではグローバルIPが変わらないものもある)

V6プラス(IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6)
メリット:夜に混雑して回線が遅くなることが少ない
デメリット:ポート開放できる番号が限られている。
その他:複数世帯で1つのIPアドレスが共有され、グローバルIPが変動しなくなる
(グローバルIPが固定されないという記事があるが、1つのIPを占有できないという意味。
自分とは場所も全く関係がない別の人にも同じIPが割り振られる可能性がある。
ちなみに値段は高くなるがv6プラスで1つのグローバルIPを占有できるサービスもある)

とざっくり書くとこんな感じです。
詳しいことは下記リンク先をご覧ください
「IPoE接続とPPPoE接続との違い | NTTコミュニケーションズ 法人のお客さま」
https://www.ntt.com/business/services/network/internet-connect/ocn-business/bocn/knowledge/archive_13.html

つまり、V6プラスでも、ホスト側のポートの番号を変更できるのであれば
問題なくポート開放できます。
例えばMinecraftやARK: Survival Evolvedなどはホスト側のポート番号を変えられるので問題はありません。

PS4のゲームなどはポートの番号が変更できないのであればV6プラスのままポート開放することは難しいと思います。
ただ、NTTのルータの設定では、IPv6 IPoE接続はそのままに、IPv4 over IPv6を無効化してIPv4 PPPoEで接続する方法に切り替えることができます。(方法は下の方に書きます)
V6プラスに対応したNTTのルータは下記リンク先を見てください。
https://flets.com/customer/tec/v6option/connect/

ポート開放の方法はルータによってことなります。

・V6プラスかどうかの確認

IPv6のサービスに参加しているからといってV6プラスとは限りません。
例えば「ぷららv6エクスプレス」は「V6プラス」ではなく「OCNバーチャルコネクト」というサービスです。
「OCNバーチャルコネクト」だとV6プラスと同じMAP-Eというタイプの変換を行っているので理論上はV6プラスと同じでポート開放ができるはずなのですがなぜか、V6プラスと設定画面が異なることがあり、場合によってはポート開放することができません。

2021年4月22日追記
ぷららv6エクスプレスを利用している場合でもAterm製のルータを使用している場合はポート開放できることを確認しました。
(NTTのルータを使用している場合については下で後述します)


V6プラスやOCNバーチャルコネクトかどうか確認する時はネットワークのプロパティで
インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)」にチェックが入っていることを確認してください

f:id:iori016:20210805220057p:plain

V6プラスやOCNバーチャルコネクトかどうか確認する時の注意点



IPv6オプションライトはV6プラスと同様にポート開放が可能であることを確認しています。
transixというサービスはDS-Liteという方式を採用しておりポート開放ができないそうです。

まずはV6プラスかどうか確認する必要があります。
確認する方法は下記サイトで確認できます。

http://kiriwake.jpne.co.jp/
(一番下の試験10を確認してください)

http://kiriwake.jpne.co.jp/v/
(画面にでっかくV6プラスか否か表示されます)

https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi
(IPアドレスの下のドメイン名が「~.v4.enabler.ne.jp」となっているかどうか。
「~.v4.enabler.ne.jp」の人が全員V6プラスなのかどうかは確証がないですが
3人のV6プラスの人に確認してもらったところ、3人とも「~.v4.enabler.ne.jp」
になっていました)

ちなみに下記サイトにアクセスしてIPv4IPv6の接続環境の欄に「IPoE方式」と表示されたら、OCNバーチャルコネクトを利用している可能性があります。
https://v6test.ocn.ne.jp/



・ポート番号を変更した場合の注意点

V6プラスでは、任意のポート番号を開放することができない為、ホストをたてるソフト側でポート番号を変更する必要があります。
その場合、接続する時のIPに注意が必要です。
通常はlocalhostグローバルIPのみで接続しますが、ポートをデフォルトから変更している場合は

localhost:ポート番号
グローバルIP:ポート番号

としてください。(ただし、接続するときに別途ポート番号を指定するところがあるソフトは、その設定を変更するだけで大丈夫です)
これは、通常はlocalhostグローバルIPのみで接続する場合、そのソフトが使用するデフォルトのポートを使用して接続しますが、ポートを変更している場合は、接続する側もポート番号を指定しないと接続できない為です。

例えば、マインクラフトでは接続するときに通常はlocalhostグローバルIPのみで接続しますが、これはポートを指定していないため、「localhost:25565」、「グローバルIP:25565」の「:25565」の部分を省略して接続しているとみなされているだけです。

・V6プラスのポート開放ができないルーター

メーカーによってはV6プラスでもポート開放ができない機種があるそうです。
ELECOMやIO-DATA製のルーターはV6プラスだとポート開放できない可能性があるので注意してください。
下記リンク先の情報では、IO-DATAでは「WN-AX1167GR」という機種がV6プラスだとポート変換の項目が消えるそうです。
https://bbs.kakaku.com/bbs/K0000852334/SortID=23502374/

・ルータがBUFFALOの場合

バッファローの場合は
ユーザー名:admin、パスワード:password
あるいはセットアップカードに記載されているパスワード
または
ユーザー名:root、パスワード:(空白)
でログインし、詳細設定を選択



セキュリティーのポート変換の所に「利用可能ポート番号」が表示されるので
利用可能範囲内でポート開放を行うだけです。あとは通常のポート開放と変わりありません。



・ルータがNTTの場合

PR-500MIなど、NTTのルータでは
ポート開放の方法が通常の方法と異なります。

通常では「http://192.168.1.1」にアクセスし、
「静的IPマスカレード」からポート開放が行いますが、
V6プラスの場合「静的IPマスカレード」がありません。
また、接続先設定(IPV4 PPPoE)の設定画面を出すと、状態の欄が全て
未接続(接続不可)になっています。
この状態では「http://192.168.1.1」からポート開放を行うことはできません。



V6プラスの場合、http://192.168.1.1の代わりに下記URLから設定を行います。

http://192.168.1.1:8888/t/

初回アクセスのみ下図のような、ユーザー名とパスワードを入力する欄が現れます。
自分でユーザー名とパスワードを入力し、
忘れないようにどこかにメモを残しておいてください


この画面が現れなかった場合はスルーしてください

ログインに成功すると下図のような設定画面が現れます。
V6プラスの場合、一番左上に「IPv4」という設定が現れます。
この項目が無い場合はV6プラスではないと考えられます。


もしOCNバーチャルコネクトの場合下図のような画面が現れます。
このような画面の場合、次の表示される画面で「利用可能ポート」は表示されますが
「静的NAPT設定」や「高度な設定」の画面がない為、そのままではポート開放を行う事ができません。

400番台以降のルータ(ホームゲートウェイ)であれば、ソフトウェアのバージョンを4.0.0移行にアップデートすればポート解放ができるようになるという情報をコメントで頂きました。非常に助かりますありがとうございます。

 

ただし、300番台のルータ(ホームゲートウェイ)を使用している場合は、バージョン4.0.0が配信されていない可能性があります。その場合はPPPoE接続に切り替えるか、PPPoE接続を併用してポート開放を行う方法が有効です。



IPv4設定を選択すると下図のような画面が現れます。


IPv4アドレスにはグローバルIPアドレスが表示されます
下記リンク先にアクセスしたときに表示されるIPと同じです。
https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi

利用可能ポートにはポート開放が可能な番号が表示されます。
ここでホストを立てるソフトがポート番号を変更できるかどうか、
あるいはホストを立てるソフトが使用しているポート番号が、
利用可能範囲内にあるかどうかで、ポート開放の方法が3通りに分かれます。

・方法1「利用可能範囲内でポート開放する」

まずは、MinecraftやARKなどホストを立てるポート番号が変更可能なソフトの場合を説明します。
左側の静的NAPTを選択します



静的NAPT設定で空欄となっている行のうち一番上の数字を選択します。
(なにも設定されてなければ「1」を選択してください)


静的NAPT設定エントリ編集で
対象プロトコル:ソフトが使用するプロトコル(例:MinecraftならTCP、ARKならUDP)
公開対象ポート:ポート開放する番号
宛先アドレス:固定したパソコンのIPアドレス(例:192.168.1.50など)
宛先ポート:ポート開放する番号


設定ボタンを押すと下図のように設定されていれば問題ありません。


次に、サーバー側で建てるホストの番号を変更する必要があります。
Minecraftの場合「server.properties」をメモ帳で開いて
server-portを利用可能範囲のポート番号に書き換える必要があります
(ついでに同じ25565番を使ってるquery.portも書き換えてもいいかもしれません)


ARKの場合も同様で
ArkServerManagerでサーバーポートとクエリーポートの番号を利用可能範囲に変更します。

ちなみに、ARKのポートは「クエリーポート」と「サーバーポート」と「それに1足した番号」の
3つのUDPのポートを開放した方が無難です。
(サーバーポートが7777で、クエリーポートが27015なら、UDPの7777、7778、25015を開放します)
これはrawソケットを使用する設定になっている場合、ARKがサーバーポートで指定した値に1足した値を使用するからです。そして最近ARK Server Manajerでは、「Use raw Sockets」というチェックボックスが無い代わりに、デフォルトでrawソケットが有効になっているそうです。
(少なくとも筆者の環境ではArk Server Manajerを起動すると7778がリッスンになります)

・方法2「PPPoEパススルーを設定してもう一つのルータにPPPoE接続を行う」

通常は一番インターネット側のルータ(以下、ホームゲートウェイ)にインターネットにPPPoE接続やV6プラスなどの接続するための設定を行うのが普通ですが、ホームゲートウェイにPPPoEパススルーの設定を行うと、無線等でLAN側(PC側)に接続しているもう一つのルータにPPPoE接続を行う事ができます。特にぷららの場合、もともとPPPoE接続でポート開放ができていたにも関わらず、急にぷららV6エクスプレス(OCNバーチャルコネクト)に切り替わりPPPoE接続からIPoE接続になってしまった為にポート開放ができなくなってしまった事例があります。このような場合、PPPoE接続のIDとパスワードを使用することは可能なためもう一つのルータに設定を行う事でポート開放が可能になります。この場合、IPv6 IPoE接続に対応しているサイトはIPoEで接続し、通常のIPv4のサイトはPPPoEで接続している状態になるそうです。気を付けなければいけないのは、ぷららの場合はぷららV6エクスプレスとPPPoE接続を併用しても、値段は変わりませんが、プロバイダ(ISP)によっては、V6プラスやぷららOCNバーチャルコネクトの料金とPPPoE接続の料金を両方払わなければいけない可能性があります。併用する場合は必ずプロバイダに確認を行ってください。

・方法3「V6プラスの利用をやめる」

もしMinecraftやARKのようなホストを立てるポート番号が変更可能なソフト
ではなく、ポート番号を変更することができないソフトの場合、
V6プラスの利用をやめ、IPv4 PPPoE接続に切り替えることでポート開放を行うことができます。
この場合、V6プラスの利点である夜間に混雑で回線速度が低下しないという利点を失うことになります。
また、プロバイダから配布されたPPPoE接続を行うためのIDとパスワードが無いと、インターネットに繋がらなくなりますのでご注意ください。
そのことを検討した上で次の設定を行ってください。

高度な設定を選択します


IPv4の一時停止の「機能停止」のチェックを付けて設定を押す。


これでIPv4 PPPoE接続ができるようになります。

http://192.168.1.1」にアクセスし
接続先設定(IPV4 PPPoE)の設定画面でプロバイダから配布されたIDとパスワードを入力してPPPoE接続を行い、「静的IPマスカレード」からポート開放をおこなってください。

 

ぷららV6エクスプレスについて

ぷららの場合、ポート開放できていたのにある日突然ポート開放ができなくなるというなんとも奇妙な現象が発生することがあります。
これの原因はぷららでPPPoE接続だったとしても、OCNバーチャルコネクトであるぷららV6エクスプレスに自動的に変わってしまう事が原因です。一応直前にメールでの告知はしており、その時に変更は不要の連絡を行えば勝手に変わることはないようですが、何も設定していない場合はぷらら専用のメールアドレスのみに届くらしく気づかない人も多いです。
ただ、後から気づいた場合でもぷららに問い合わせをすればPPPoE接続に戻してもらうことができます。また一番インターネット側(WAN側)のルータはPPPoEパススルーに設定し、もう一つのルータでPPPoE接続を行うことで、任意の番号でポート開放を行うことができ、IPv6(IPoE)の恩恵も受けられるそうです。(確認はしてないです)
この場合気になるのはぷららV6エクスプレスの料金とPPPoE接続の料金を2重にとられるんじゃないかという事ですが、ぷららに問い合わせてみたところ、少なくともぷららではそういうことはないそうです。(他のプロバイダではどうなのかは分かりません)

 

・OCNバーチャルコネクトはポート開放できるのか?

OCNバーチャルコネクトでPPPoE接続を併用しない場合、ポート開放できる場合とできない場合があり明確な基準は自分は良く分かっていません。
同じぷららv6エクスプレスというサービスを利用している場合でも、
Aterm製のルータを使用している場合はポート開放ができて、
PR-500MIやPR-S300NEなど、NTTのルータではポート開放ができないということがありました。

どうにも調べてみるとOCNバーチャルコネクトでポート開放ができると言っているサイトとできないと言っているサイトがあります。

できないと言っているサイト
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14232148154
https://xanadu6291.stars.ne.jp/?p=824
この2つは自分が確認した現象と全く同じなので信憑性があると思います。

できると言っているサイト
https://bbs.kakaku.com/bbs/K0001095157/SortID=23323027/
マニュアルにはできると書いてあるらしいです。

アクセス元によってできたりできなかったりしたというサイト
http://www.nosense.jp/ocn-virtualconnect-port-fowarding/

Buffalo製のルータでもOCNバーチャルコネクトでポート開放してもできないという話を聞きました。
V6プラスと同じMAP-Eなのになぜできないんでしょうか。
OCNバーチャルコネクトでポート開放ができたって人は教えてください。

追記
まさかのTwitterに情報がありました。
リプライに情報が載っています。UNIポートというものを使うらしいです。
(画像を選択すると別のツイートに飛ぶので画像以外を選択してください)




2019年頃からPDFを開く時に数十秒固まる不具合の対策

2020年9月23日現在、最新のAdobe Reader DCでは、この原因による固まる現象は起こらないようです。(現象を確認したときとパソコンもOSも異なっているので確信はないです)
CドライブをSSDにしている人は、体感するほど遅くならないだけの可能性がでてきました。
(今のところCドライブがHDDのパソコンがないので検証できていません)

ただ、サムネイルの画像が無限に増え続ける現象自体は仕様として残ってるみたいです。
なので容量を圧迫したくない人はこのページの対策を実行してもいいかもしれません。

はじめに

仕事柄PDFを毎日のように使用している人は恐らく2019年頃からPDFを開いた直後(正確にはAdobe Acrobat Acroabt DCの起動時)はマウスホイールでスクロール等の操作ができるのに、すこし経ってからに数秒から数十秒程度、「応答なし」になって固まる現象が発生していると思います。(数十秒経った後は通常通り使える)

その現象について原因と対策が判明したのでここに書かせてもらいます。

1.不具合が発生するバージョン

「ヘルプ」→「Adobe Acrobat Reader DCについて」を選択し
バージョン 2019から始まるものが不具合が発生します。
バージョン 2018から始まるものは不具合が発生しません。



2.不具合の現象

PDFを開く時、通常のパソコンは自動的にAdobe Acrobat Reader DCが起動すると思いますが、起動した直後は、右下に「Acorobat Pro DCでPDFを変換・編集 今すぐ無料お試し」という有料版の広告がでていません。これがでるまでの間はマウスでスクロール等の操作が可能です。
また、マウスホイールで常にくるくる回し続けてスクロールし続ける等の操作している間は右下の広告が現れないようになっているようです。
ところが、操作を止めるか最初から操作しないでいると、右下の広告が表示され、それと同時に数秒から数十秒の間Adobe Acrobat Reader DCが固まります。
その後は、Adobe Acrobat Readerを閉じるまではPDFを開こうが何しようが固まることはありません。
(2020年9月現在、最新バージョンではこの現象は改善されているようにみえます。
2021年6月現在、Twitterを見てみると今でもこの現象が起こっている人はいるみたいです)

3.不具合の原因

2018年10月2日、Adobe Acrobat Reader DCが2018から2019にバージョンアップしました。これにより、「最近使用したファイル」の一覧にサムネイルが表示されるようになりました。




このサムネイルは「ConnectorIcons」フォルダに保存されています。
このフォルダに直接アクセスするには下記の「」内の文字列をコピーしてフォルダのアドレス欄に貼り付けた状態でエンターを押すと飛ぶことができます。

「%userprofile%\AppData\LocalLow\Adobe\Acrobat\DC\ConnectorIcons\」



このフォルダにはサムネイルのファイルが画像(bmp)ファイルとして保存されており
2018年10月2日にVersionが2019にアップデートされて以降PDFを開くたびに1つずつファイルが増えていくようになりました。


メニューバーの「編集」→「環境設定」→「文書」と選択して、
「最近使用した文書にリストする数」の初期値である100を超えれば、それ以上が保存されないのが普通ですが、どういう訳か、「最近使用したファイル」の数が100に到達しても、PDFを開くたびにサムネイルのファイルは増え続け、Adobe Acrobat Reader DCの起動時に全てのファイルが読み込まれる為、その間は固まってしまいます。


つまり、2018年10月2日以降にPDFを開いた数が多ければ多いほど、
無制限に固まる時間が長くなっていく」という事になります。
そして、「最近使用した文書にリストする数」を少なくしても、例え「0」に設定して
「最近使用したファイル」がまったく表示されないようにしても、ファイルと固まる時間が増え続ける現象を食い止めることはできません。


当然これは不具合にあたると思うのでいずれは修正されることになると思いますが
2018年10月2日以降半年経った今も未だに修正されていないため、当分の間別の方法で対策を取る必要があります。

4.対策

「最近使用したファイルをクリア」選択すると現在表示されている分のサムネイルのファイルは削除されますが、「最近使用した文書にリストする数」を超過している分は削除されません。
例えば、サムネイルのファイルの数が400件だとすると「最近使用した文書にリストする数」がデフォルトの「100」だとすると、サムネイルのファイルの数が400個から300個にしか減らないため、固まる時間も3/4にしかならないため、効果が薄いです。

そこで、「ConnectorIcons」フォルダのサムネイルのファイルを全て手動で削除してしまう事にします。その状態でPDFを開いて「Adobe Acrobat Reader DC」を起動してみると、1度目は右下の広告が表示されると同時に1秒ほど固まりますが、その次からは固まらなくなります。恐らくサムネイルのファイルを1度は探しに行ったが見つからなかったので、その次からは探しに行かなくなったのだと思われます。
当然「最近使用したファイル」のサムネイルは表示されなくなりますが、それ以外に目だった支障はありませんでした。
もしサムネイルが表示されなくなるのが嫌であれば、更新日時が最新の100件だけ残して超過した分のみ削除すればいいと思います。


しかし、これで解決という訳にはいきません。
このままではこの後にPDFファイルを数百件開いた場合、またしてもサムネイルのファイルが増え続けてしまい、固まる時間も増えていくからです。
そこで「ConnectorIcons」フォルダにファイルの書き込みを禁止することにします。
以下にその方法を記します。

①「ConnectorIcons」内のファイルを全て削除している状態で右クリックしてプロパティを開きます


②「セキュリティ」タブを選択します
③「編集」を選択します

④現在ログインしているユーザー名を選択します
⑤「書き込み」のみ拒否側にチェックを付けます
⑥「OK」を選択します


⑦「はい」を選択


後はプロパティを閉じてもらい、
実際にPDFファイルを開いても「ConnectorIcons」内に新たにファイルが追加されなければ成功です。
ファイルが追加されてしまう場合は、一度書き込みの拒否を外し、選択してるユーザー名が正しいか確認してください。

5.まとめ

この現象は2018年10月2日にAdobe Acrobat Reader DCが2018から2019に自動的にバージョンアップしたことが原因です。
しかし、その直後はまだ保存されているサムネイルのファイルの数が少なかった為、固まる時間も短く、不具合を自覚している人はほとんどいなかったと思います。
ところが、サムネイルのファイルも数か月かけて溜まっていき、徐々に固まる時間が長くなっていき、2019年頃から不具合を認識する人達が表れ始めました。
(自分の周りだけ発生しているのかもしれませんが、インターネットで探してみて似たような症例はいたので恐らく他にも不具合が発生している人はいると思います)
この方法はあくまで対処療法であり、いつかこのAdobeが不具合を修正してくれることを望みます。
ちなみに私がこの不具合を確認しているのはWindows 7 32bit版のみですが、
Windows 10でも同じく発生しているそうです。

ポート開放の方法と具体例

初めに

この記事はポート開放のやり方、確認の方法について解説するページです。
また、ポート開放ツールであるUPnPCJを使った方法も紹介しています。

ポート開放の基礎、基本的な知識については下記リンク先をご覧ください。
https://iori016.hatenablog.com/entry/ar627325

2021年2月18日
V6プラスのポート開放についての記事を追加しました
https://iori016.hatenablog.com/entry/ar1996312

ポート開放は環境によって異なる為、これをやれば必ずできる!というものではありません。
しかし、ネットワークの知識を身に着けていくと、
ポート開放は決して難しいものではありません。
ただ、最初は操作が多い為、覚えることが多いです。
なるべく、簡潔に書くつもりですが、わかりづらい所、分からない所
間違っている所はコメントの部分で指摘・質問してください。

また、この記事に書いてある方法でポート開放できなかった場合や
この記事に書いてある内容が理解できなかった場合は、
Twitterやコメント等で質問を受け付けていますので気軽に声をかけてください。


https://twitter.com/iori016


ポート開放に注意が必要な環境

追記(2021年02月19日)
プロバイダがぷららと契約している方はネットバリアベーシックというファイアーウォールを解除する必要があります。ネットバリアベーシックについてはKAGEMARUさんのところで分かりやすく解説されているのでそちらをご覧ください
https://www.akakagemaru.info/port/plala.html

また、IPv6のサービスを利用している場合は注意が必要です。
・V6プラス(MAP-Eという仕組みを使っている為、一部のポート番号のみポート開放可能)
IPv6オプション(ライト)(V6プラスと同様に、一部のポート番号のみ可能)
・OCNバーチャルコネクト(MAP-Eという仕組みを使用しているので理論上は可能だが、
ポート開放できないという報告が多数ある。詳しくはV6プラスのポート開放について参照)
・transix(V6プラスと違ってDS-Liteという方式を使用しているためポート開放不可能)

V6プラスのポート開放についての記事を追加しました
https://iori016.hatenablog.com/entry/ar1996312

下記サイトにアクセスして出てくるIPの下のアルファベットの文字列のホスト名に
「~~~v4.enabler.ne.jp」と出たらV6プラスの可能性があります。
(V6プラス以外のIPv6サービスを利用している可能性もあります)
https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi



V6プラスのように一部のポート番号しか開放できない場合、
SwitchのNATタイプはBになることに注意してください。

ポート開放の流れ


ポート開放の基本的な手順は以下の4つです。
・ルータの有無の確認
・ローカルIPの固定
・ルータのポート開放の設定
・パソコンのファイアーウォールの設定
順番は前後しても構いませんが、
始めはこの流れに沿ってやった方が理解しやすいと思います。

ポート開放はいろんなパターンが存在しますが、
だいたい大別するとこのような感じになります。

ルータが0個(モデム・ONUのみで繋いでいる)
ルータが1個
ルータが2個
の三パターンです。
それぞれ、やり方が異なりますがポート開放は可能です、

また、例外としてCATVやレオパレスのように
グローバルIPが配布されていないパターンがあります。
この場合、建物を運営している所が大本のルータを所有しているため、
ルータの数は部屋の中にあるルータの数+1個となります。
このパターンではポート開放はできません。

まずは、ルータの数を調べてみましょう。

ルータの数の調べ方

ルータの数を調べるには、コマンドプロンプトで「tracert」を実行することでわかります。

winキー+Rを押すと「ファイル名を指定して実行」ダイアログが現れるので
「cmd」と入力し、エンターを押すと、コマンドプロンプトが起動されます。



黒い画面上のカーソルのところに、「tracert yahoo.co.jp」と入力します。
上のカッコ内をコピーして、コマンドプロンプト内で右クリックメニューから
貼り付けをすることができます。


tracertを行った結果で「192.168」や「172.16~172.31」、「10」から始まるIPアドレスがルータのIPです。
従って「192.168」等のルータのIPが1個もない場合は、ルータが存在していない状態です。
「192.168」等のルータのIPが1行目にのみある場合はルータが1つだけ存在している状態です。
「192.168」等のルータのIPが1行目と2行目にある場合はルータが2個ある状態で、
一般的に二重ルータと呼ばれます。
(※tracertの結果ではルータのIPはほとんどが「192.168」から始まりますが、たまに「172.16~172.31」のIPや「10」ではじまるIPが表示されることがあります)

追記(2017年03月19日)
WiMAXやCCNetの人で1行目が「192.168」で始まり、2行目が「10」から始まるIPの場合は
グローバルIPオプションに加入しないとポート開放することができません。
注意してください。
(「10」から始まるIPは大抵業者用の大型ルータであることが多く、ポート開放の設定ができない為です)

※たまに要求がタイムアウトしましたというメッセージが出ることがありますが、
その時は1行目のIPはデフォルトゲートウェイの値(後で確認する方法が出てきます)、
2行目のIPは1行目のIPのルータの設定画面で情報画面を開き、WAN側IPアドレスあるいはインターネット側IPアドレスから確認することができます。

下の例は、「192.168」(あるいは「172.16~172.31」や「10」)から始まるIPが1つのみなのでルータは1つということです。


それぞれ次のような特徴があります。
・ルータの数が0個
ルータが1個もない状態というのは、モデムから直結でPCにつないでいる状態であり、
ポートを塞ぐ役割を果たすルータがない為、ポートは全て開放されている状態です。
ポート開放の必要はありませんが、セキュリティ的にはあまりよろしくありません。
早急に電気屋に行ってルータを購入することをオススメします。

・ルータの数が1個
ルータが1個のみある場合は、
PCの画面からルータの設定画面を開き、ポート開放の設定を行うことで、開放できます。
この時、ルータがUPnPに対応している場合、ルータの設定画面を開かなくても
UPnPCJというツールを使うことで、ポート開放することもできます。

・ルータの数が2個
ルータが2個の場合は、そのままだとポート開放することはできません。
パソコンに近い方のルータのルータ機能をOFFにして、
AP(アクセスポイント)モード(あるいはブリッジモード)で動かすことで
そのルータの無線などの機能を残しつつ、ルータの数を1個と同じ状態にできます。
あとはルータが1個の状態と同じです。
やり方は「(ルータの型番) アクセスポイント」等でグーグルで検索すると、
ルータのマニュアル等がでてくると思います。

ルータの機能をOFFにする方法はルータによって異なりますが、
一般的に、ルータの機械に切り替えスイッチがついていることが多いです。

追記(2019/08/11)
ルータの数が2個の人はアクセスポイントモードにする前にIPの固定をしないでください。
IPを固定したまま、アクセスポイントモードにするとインターネットに繋がらなくなります。
アクセスポイント(あるいはブリッジ)モードにしてからIPを固定するようにしてください。
アクセスポイントモードにすると「ipconfig」の結果の192.168の次(3番目)の数字が変化することに注意してください。

ルータの数がいくつであっても
最終的にはルータの機能を1個のみ有効にして、
そのルータの設定画面でポート開放をするのが一般的です。

ローカルIP(プライベートIP)について

ルータとパソコンにはそれぞれローカルIPアドレスというものが割り振られています。
ルータはもともとIPが決まっているのですが、
パソコンのIPは固定しないと変動してしまいます。
ポート開放をするときにルータの設定画面で、
どのパソコンに対してポート開放するのかを、「IP」で指定するので、
パソコンのIPが変動してしまうと、ルータの設定をしなおす必要が出てきます。
その為、パソコンのローカルIPを固定する必要があります。

※2重ルータの人はまず先に1つ目のルータをアクセスポイントにして
2重ルータじゃない状態にしてからローカルIPを固定してください。

パソコンのIPアドレスはどんなIPでもいいというわけではなく、
ルータ(デフォルトゲートウェイ)のIPに合わせて固定する必要があります。
従って、現在のルータとパソコンのIPを調べる必要があります。
このIPアドレスコマンドプロンプトで「ipconfig -all」
と打つことで調べることができます。

以下は有線ルータの例の結果です。


このデフォルトゲートウェイがルータのIPで、
IPv4アドレスがパソコンのIPです。

パソコンのローカルIPの固定

実際にローカルIPを設定しましょう。
コントロールパネルから「ネットワークの状態とタスクの表示」を選択します。


「アダプターの設定の変更」を選択します。


自分が使っているネットワーク接続の一覧が出てきます

基本的には有線の場合は
・ローカルエリア接続(またはイーサネット)

無線の場合は
・ワイヤレス ネットワーク接続(またはWi-Fi)

を右クリックし、メニューから、プロパティを開きます。





「インターネット プロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」を選択したあと
プロパティを開きます。



次のIPアドレスを使うにチェックをつけます。
IPを入れる空白の欄が5つできます。入力するIPは次の通りです

IPアドレス
IPv4のIPはデフォルトゲートウェイの3つ目の数字までは同じにしないといけません。
最後の数字は2~254までならどんな数字でもいいですが、
基本的には50~99の任意の数字を推奨します。
(理由として、DHCPの有効範囲に入ってしまうと、
他のネットワーク機器のIPと重複する可能性がある為です)
ここでは192.168.11.50とします。

サブネットマスク
「ipconfig -all」の結果のサブネットマスクと同じものを入れます。
基本的には「255.255.255.0」です。

デフォルトゲートウェイ
これも「ipconfig -all」の「デフォルトゲートウェイ」の値を入力してください。


「優先DNSサーバー」
これも「ipconfig -all」の「DNSサーバー」の値を入力してください。

「代替DNSサーバー」
空欄でいいです。
「ipconfig -all」の「DNSサーバー」に二番目のIPがある場合は
それを入力してもいいです。

実際に入力すると下のようになります。


ここで、OK押した後、
「ローカルエリア接続のプロパティ」の「OK」ボタンが
「閉じる」に変わっていることに気が付くと思います。
入力が間違っていなければ、閉じる押したあと、
ネットが一瞬だけ寸断しますが正常に繋がるはずです。
しかし、入力が間違っていると、
ここで「閉じる」ボタンを押したときにネットに繋がらなくなります。

その時は慌てず、もう一度、ローカルエリア接続のプロパティから、
「インターネット プロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」のプロパティを開き、
IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」
にチェックを入れてOKと「閉じる」を押してください。
これで元に戻るはずです。

追記2021年02月21日
もしイーサネットWiFiなど他のネットワークでもIP固定されていてかつ、そのデフォルトゲートウェイをそれぞれ異なる値に設定しようとしている場合、下図のようなエラーメッセージが現れます。
その場合正しいデフォルトゲートウェイの値を確認し、他のネットワークも含めて再設定してください。(分からない場合はすべてのネットワークを一度自動取得にすることをお勧めします)
また、hamachiがインストールされている場合でも、このエラーメッセージが出る可能性があるため、hamachiはアンインストールしてください。



ルータの調査

IPの固定が無事終わった場合、次はルータの設定を行う必要があります。
ルータの設定方法がメーカーと型番によって異なる為、
まず、そのルータのメーカーと型番を調べる必要があります。

基本的に、パソコンからLANケーブルを辿ると
ルータという機械に繋がっていることが多いです。
ただし、LANケーブルが壁に刺さっている場合や無線ルータは、
ルータの機械がどこにあるか分かりづらくなります。どうしても分からない場合、
ルータが1つのみであれば、別の方法で調べることもできます。
以下にその方法を紹介します。

1.UPnPCJというツール使って調べる
UPnPCJはUPnPに対応しているルータをポート開放することができるツールです。
ルータが1つだけで、UPnPに対応しているルータならそのまま、
ポート開放することができます。
ルータの型番などを調べるツールとしても使えます。

下記サイトからダウンロードし、起動したあと、
ルーター情報というボタンを押すとルータの情報が見られます。
http://www.geocities.jp/umemasu2010/upnpcj/

下の例は、バッファロー製のルータで、型番が「WZR-S600DHP」であることがわかります。


2.デフォルトゲートウェイのIPをIEChromeなどのアドレス欄に入れる
ルータの設定画面はたいていの場合、インターネットを閲覧するときのブラウザに
デフォルトゲートウェイのIPをアドレス欄に打ち込むことで出すことができます。
(一部のルータではこの方法は使えません)

下記の例ではデフォルトゲートウェイ192.168.11.1」アクセスした場合。


成功すると、ルータのログイン画面がでるですが、
そこにルータの型番が出てくることがあるので
そこから、ルータの型番を取得することができます。

下のログイン画面の例では、「WZR-S600DHP」が型番です。


3.ネットワークのネットワークインフラストラクチャで確認する
フォルダからネットワークを選択すると「ネットワークインフラストラクチャ」の欄に
ルータの型番が表示されることがあります。
(設定やルータによっては表示されないので注意してください)



ルータの設定

ルータの型番がわかったら今度はgoogleでその型番を検索してみましょう。
「(型番) ポート開放」で検索すると高確率でそのルータ専用のポート開放を開設しているページがでてきます。
例「WZR-S600DHP ポート開放」
あるいは、そのルータのメーカーが出しているページがあれば、
そこからオンラインマニュアルがPDF等でダウンロードできる可能性が高いです。
オンラインマニュアルの中を「ポート」で検索すると
ポート転送だとかポート変換とかポートフォワーディング、などの言葉が引っかかると思います。

そこの項目を読めばポート開放の方法が分かるはずです。

今回は「WZR-S600DHP」の例を示します。

まずgoogleでモデルの型番「WZR-S600DHP」を検索します



取扱説明書という項目からオンラインマニュアルをダウンロードします







ログイン仕方の項目を参照し、ログインIDと初期パスワードを確認します。
下の例では、IDが「admin」、初期パスワードが「password」であることが確認できます。




Atermなどの一部のルータでは初期設定時にパスワードを設定させられることがあります。
その為、ポート開放する時に、パスワードが分からなくてログインできない場合があります
この場合、以下の方法が考えられます。
・ルータのパスワードの初期設定を行った人・業者に聞く
・ルータを初期化する
 (この場合プロバイダのIDとパスワードが分からないとネットに繋がらなくなるので注意)
・UPnPCJを使ってポート開放する

ポート変換(又はポート転送、ポートフォワーディング、静的IPマスカレード設定、NAPT)
の項目を参照し、設定の仕方を確認します。

ここで重要なのはプロトコルとLAN側IPアドレスと、LAN側ポートです。
プロトコルTCPUDPのどちらのポートを開けるのか指定し、
LAN側IPアドレスに、ポート開放するパソコンのIPアドレスを入力します。
LAN側ポートはプロトコルのポートと同じ番号を入れましょう


どのルータでも言葉が変わるだけで、全く同じことを指定します。
192.168.11.50のPCにUDP10800のポートを開放する場合下図の通りになります。


一度設定したあとちゃんと反映されているか確認するため、
一度画面を閉じて再度開き、設定が残っているか確認しましょう。
また、有効・無効のチェックがあったら必ず有効にチェックをつけることを
忘れないようにしましょう。

ちなみに、UPnPCJでポート開放する場合は以下のように入力して
⑩ポート開放のボタンを押すだけで開放できます。


但し、「ルータの設定画面でポート開放を行った場合」は
UPnPCJでポート開放をしないでください
ルータの設定が壊れることがあります。
もし、ルータの設定画面からポート開放行った後で
UPnPCJでポート開放を行った場合は、
一度、ルータの設定画面からポート開放の設定を削除し、
再度、ルータの設定画面からポート開放を行ってください

ファイアーウォールのポートの許可


ポート開放が終わった後は、実際にホストを立ててみます。
初回時のみ、windowsのファイアーウォールの警告画面が出てきます。
「アクセスを許可する」というボタンを押すと、自動的に例外設定がされます。
(自分がプライベートネットワークかパブリックネットワークか分からない人は
とりあえず両方にチェックをつけて「アクセス許可する」を選択すればいいです)


追記(2020年02月13日)
仮にここでチェックを付け忘れてしまった場合は、コントロールパネルの「システムとセキュリティ」の「Windowsファイアウォール」の左側にある「Windows ファイアーウォールを介したプログラムまたは機能を許可する」から設定することができます。



一覧がグレーアウトしている場合は「設定の変更」を選択します。



ホストを立てているプログラムを選択して、左側のチェックボックス
右側のチェックボックス2つをつけると、そのプログラムが使用しているポートを自動で許可してくれるようになります。

※プログラム1つにつき、左に1つ、右側に2つ、計3つのチェックボックスがあるので、つけわすれないでください

Minecraftの場合、「JAVA(TM) Platform SE binary」のチェックボックスをつければ、許可することができます。

※ここで設定した場合、プログラムが使用しているポート番号を自動で許可してくれる為、
「詳細設定」などで新たにポート番号の許可を追加する必要はありません。

追記(2016年11月10日)
もし、windowsのファイアーウォールの警告画面を一度も見たことが無い場合、
別のセキュリティソフトのファイアウォールが有効になっている可能性があります。
これは、コントロールパネルの「システムとセキュリティ」の「Windowsファイアウォール」の画面を開くことで確認することができます。
下図のようにWindowsファイアウォールが無効(赤色)になっていて、
その上に黄色いバーが表記されている場合、別のセキュリティソフトのファイアウォールが有効になっています。
この場合「Windows ファイアーウォールを介したプログラムまたは機能を許可する」を選択して設定を変更することはできません。
(「詳細設定」は設定することができますが設定が反映されない可能性があります)



この場合、別途セキュリティソフトのファイアウォールの例外設定の設定の必要があります。
主に例外設定が必要なセキュリティソフトの設定方法は下記リンク先を参照してください。
McAfee(マカフィー)
http://www.maru-jan.com/guide/security/security_mcafee.html

・ESET Smart Security
http://help.eset-smart-security.jp/hc/ja/articles/202151445-ESET-ポート-開放をする方法

ESET Internet Security
https://eset-support.canon-its.jp/faq/show/235?site_domain=default

ノートンセキュリティ
http://www.kuron-zero.com/port/se_port_norton2013.php

大抵、セキュリティソフトの例外設定を行う場合、
ポート番号を例外設定する方法とアプリケーションのソフトを例外設定する方法の
2通りがありますが、どちらかのみしておけば問題ありません。

追記(2020年7月27日)
セキュリティソフトの例外設定はセキュリティソフト毎に癖があり、正直初めて許可するときはここで時間がかかることが多いです。
例えばマカフィーリブセーフでは、通常は「ネットガード」が有効でもポートの許可設定は通りますが、
マカフィートータルプロテクション等の一部バージョンによっては「ネットガード」が有効になってると許可できない場合が存在します。
しかもマカフィーはアプリケーションの許可設定が「ネットガード」が有効の状態で自動で追加される為、
ポート番号で許可設定をしてもアプリケーションの方の「ネットガード」で邪魔をしてきて通信をブロックされます。
その為『「ポート番号」の許可を追加しているのに許可されない』という現象を見たことがあります。
(あくまで一部のバージョンのみの話で、基本は「ネットガード」有効でもポートの許可設定は通ります)
また、ESETではなぜか、一度ESETのファイアーウォールを無効にして、Windowsのファイアーウォールが有効になっている状態で、「Windows ファイアーウォールを介したプログラムまたは機能を許可する」で許可設定をした後、ESETのファイアーウォールを有効にしないとESETの許可設定が正常に動かないことがありました。
(ESETに関しては検証が足りてない可能性がある為あくまで参考程度にしてください)


ポート開放の確認(通信できるかの確認)


さて、これで上手くいけばポート開放は終わりですが、
きちんとポート開放ができているのか確認する手段が欲しい所です。

実はTCPの場合、ポート開放を確認するサイトがあります。
(UDPは実際に同じゲームを持っている人に接続してもらうか、そのゲーム専用の確認ページで確認するしかありません。例としてARKはUDPですが専用のページでポート開放しているか確認することができます)

下記URLのサイトでポート開放ができているか確認することができます。
(TCPを使用してるプログラムで任意の番号で可能)
http://www.akakagemaru.info/port/tcpport.php

ARKの場合は下記サイトを使用してください
Query Port(デフォルトは27015)のみ確認が可能
https://arkserver.coln.biz/?p=portcheck
上記サイトではServer Port(デフォルトでは7777)での
確認はできないので注意してください。

2021年4月22日追記
ちなみに、ARKのポートは、「クエリーポート」と「サーバーポート」と「それに1足した番号」の
3つのUDPのポートを開放した方が無難です。
(サーバーポートが7777で、クエリーポートが27015なら、UDPの7777、7778、25015を開放します)
これはrawソケットを使用する設定になっている場合、ARKがサーバーポートで指定した値に1足した値を使用するからです。そして最近ARK Server Manajerでは、「Use raw Sockets」というチェックボックスが無い代わりに、デフォルトでrawソケットが有効になっているそうです。
(少なくとも筆者の環境ではArk Server Manajerを起動すると7778がリッスンになります)


通信できるかどうかを確認するのでポート開放を必要としているソフトを起動し、
サーバー(ホスト)を立てている状態」にする必要があります。
サーバーを立てている状態で正しいポート番号を入力すれば、ポート開放を確認することができます。

最後に、相手に接続してもらうための、IPを相手に伝える必要があります。
先ほどまで見てきたIPは全て「ローカルIP」と呼ばれるもので、
相手に接続してもらう時に使用するIPは「グローバルIP」と呼ばれます。

グローバルIPデフォルトゲートウェイ(ルータ)をインターネット側から見たIPです。
それに対して、ローカルIPはデフォルトゲートウェイからパソコン側(LAN側)のIPです。

従って、「自分のパソコン」のホストに接続する場合や、同じルータのネットワーク内のパソコンに接続する場合は、ローカルIPで接続する必要があります。
(自分のパソコンに接続する場合に限り、ローカルIPは「localhost」や「127.0.0.1」で代用することが可能です)
localhostで接続する場合、ポート開放をしていなくてもできます。
(ポート開放が必要なのはインターネットを経由する時のみです)

最初は混同しがちなので間違えないようにしましょう。

自分のグローバルIPは下記サイトから確認できます。
https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi

ここに出てきたIPアドレスと開放したポート番号を相手に伝えましょう。

追記(2018/09/25)
何故かポート開放できない場合、
ソフトがきちんと起動してホストが立っているか、ポート番号があっているか、ファイアーウォールがちゃんと許可されているか確認したい場合があります。
スタートメニューで「リソース」と検索してリソースモニターを起動しネットワークタブのリッスンポートの欄を見ると現在ホストが立っているプログラムの一覧を見ることができます。
下図はMinecraftで「TCPの25565」ポートでホストを立てている場合のリソースモニターの表示です。



ポート開放を確認する場合や実際に相手と通信する場合は、必ずリッスンポートにTCPポートが表示されていてかつ、ファイアーウォールの状態が「許可、制限なし」となっている必要があります。

2021年02月18日追記
リソースモニターのリッスンポートはリッスンの状態は黒字ですが、ホストを終了してリッスンの状態じゃなくなると、60秒間薄字の状態になった後消えます。
薄字の状態ではホストはたっていない状態なので通信はできないので注意してください


※但し、市販のセキュリティソフトにファイアーウォールが付属している場合(コントロールパネルのファイアウォールに黄色いバーが表示されている状態)は「ファイアーウォールの状態」とは無関係に、例外設定を行う必要がある可能性があります。市販のファイアーウォールを使用している場合での「ファイアーウォールの状態」の表記に関してはすべてのセキュリティソフトで試していないので、ご自身でご確認ください。

UDPのポートも表示されますが、ポート開放を確認する場合は通常の確認用のサイトではできません。
そのソフト用のクライアントで実際に通信できるか試してもらう必要がありますので注意してください。


最後にポート開放できない時の確認項目


ポート開放ができないと表示される場合、次の項目が正しく行われているか確認してください
1.TCPポートがリッスンになっている(サーバーが立っている)
2.ファイアーウォールでポートの許可が正しく設定されている
3.ルータで正しくポート開放の設定がされている
4.ローカルIPアドレスが正しい。
5.グローバルIPアドレスが正しい
6.二重ルータでない。
7.ポート開放が可能な番号か確認する(V6プラスなどIPv6のサービスを使用している場合)

1.TCPポートがリッスンになっている(サーバーが立っている)
リソースモニターのネットワークタブのリッスンポートでTCPのポート番号が存在するか確認してください。たいていの場合ポート開放確認サイトはTCP専用です。
リッスンポートにUDPのポート番号しかない場合では、そのゲーム専用の確認サイトを使用するか、同じゲームを持っている人にログインできるか試してもらうしか確認はできません。

2.ファイアーウォールのポートの許可が正しく設定されている。
Windowsのファイアーウォールの許可はリソースモニターのネットワークタブのリッスンポートで確認できますが、市販のセキュリティソフトのファイアーウォールを使用している場合は、セキュリティソフトのログや通知などを有効にして確認するしかありません。

3.ルータで正しくポート開放の設定がされている
ルータの設定画面で設定したけど、「チェックが入っていない」、最後に「OKボタンや適用を押し忘れる」、「ルータの再起動が必要」など色々ありますが、
ルータの型番とポート開放でグーグルで調べて出てきた結果の通りに行えばたいてい上手くいきます。

4.ローカルIPアドレス(プライベートIPアドレス)が正しい
パソコンのローカルIPアドレスと、ポート開放の転送先のIPアドレスが一致している必要があります。ちなみに一つのポート番号につき、一つのローカルIPまでしか転送できない事に注意してください。
グローバルIP:ポート」をルータが「ローカルIP:ポート」に転送する際、2つ以上のローカルIPが設定されているとどのIPに転送すればいいか、分からなくなるためです。

5.グローバルIPアドレスが正しい
ポート開放確認サイトでは、基本アクセスしているパソコンのグローバルIPが自動で入力されるので問題はないですが、手動で入力するタイプの場合はグローバルIPが正しいか確認する必要があります。

6.二重ルータではない。
コマンドプロンプトで「tracert yahoo.co.jp」を使用して二重ルータではないか確認してください。

7.ポート開放が可能な番号か確認する(V6プラスなどIPv6のサービスを使用している場合)
V6プラスやIPv6オプションライトなどの一部のサービスではポート開放が可能な番号に限りがあります。たいていの場合、ルータのポート開放を設定するページに「ポート開放使用可能番号」が載っていることが多いです。

もしわからないことがあればコメント欄か、下記Twitterまでご連絡下さい
https://twitter.com/iori016

ポート開放の基礎、基本的な知識について

  • はじめに

ネットワーク対戦において、自分がホストを立てるとき、
ポート開放という作業が必要なことがあります。

ハンゲームなどのオンラインゲームは、
普通に複数のプレイヤーとネット通信ができますが、
これは運営している会社のサーバーがポート開放をしており、
複数のプレイヤーがそのサーバーにアクセスすることで
ネット通信が可能になっています。

ここでは、ポート開放の基本的な知識を説明することになります。
具体的な方法は、環境によって異なる為、一概には説明できません。
具体的なポート開放の方法は下記リンク先をご覧ください。
http://ch.nicovideo.jp/iorin/blomaga/ar829771

  • ポート開放について

そもそもネット対戦においてポートが開放する必要がでてくるのは
2つのPC同士で特定のアプリケーションが通信するときに
その通信がブロックされるからです。

通信をブロックするものは主に
・ルータ
・パソコンのファイアーウォール
の2つです。

大抵の場合上の2つだけ設定すれば、通信できることが多いです。

ルータのブロックを解除することをポート開放と呼びます。
(正確にはルータはブロックしているわけではなくて、1つのグローバルIPと1つのポートに対して複数のローカルIPがある場合、どのローカルIPに通信をすればいいか指定しないと分からないので通信ができないだけです。この設定は本来はポート転送と呼ばれますが、一般的にはポート開放と呼ばれています。その為ポート毎にローカルIPを設定することができますが、複数のIPに同じポート番号を設定することはできません)

ルータとは、パソコンでインターネットにつなぐ時に必要な機器で
一家にあるいはアパートの一室に一台あることが多いです。

まず、ルータに対して、ポート開放する必要があります。
ルータに対しては、どのパソコン、どのポートに対してポート開放をするのか
指定する必要あります。

次にパソコンとセキュリティソフトのファイアーウォールに対して、
ポートの例外設定をする必要があります。
一般的には、ルータとパソコンのファイアーウォールを設定すれば
ポート開放の設定は終わりです。

ポート開放とは違いますが
hamachiでネットワーク通信を行っている人もいます。

hamachiの場合、VPNという技術でルータを無視するので、
ポート開放をする必要がなくなります。
ただし、LANでつながっている状態になる為、
LANの機能が全て使えるようになってしまいます。

信頼しているPC同士なら問題がありませんが、
hamachiのIDとパスを不特定のパソコンに公開してしまうと
そのPC対して、LANでつながってしまうことになるので非常危険です。

なぜなら、LANの機能には、他のPCフォルダの中身が見ることができたり、
リモートデスクトップができたりなど、様々な機能があるからです。
その為、ネット対戦を目的として使うには不適切だと思います。

  • ポート開放の危険性について

ポート開放はセキュリティを下げる行為だということがよく言われます。
しかしそれがどのように危険なのか、あまり知られていません。
その為、「ポート開放が怖いものだ」「hamachiの方が安全だ」という人がいます。
そういう人の為に、ここではポート開放がどういった行為なのか、
具体的に説明していきたいと思います。
まず、ポート開放を行う理由は
2つのPC同士で、特定のアプリケーションが通信をするときにブロックされてしまうからだというのは説明しました。

2つのPCの間に1か所でもブロックされている箇所があると、通信ができません。
逆に言うと、通信ができないのであれば悪用されることはありません。

また、通信ができるのは
「アプリケーションがでホストを立てている時」のみで
「ポート開放を行っているポート番号」のみで
「そのアプリケーション」にのみ送ることが可能です。

従って、ポート開放されていないポートを使用しているアプリケーションは
外部から通信することはできません。

ここまで言えばポート開放を行うリスクというのは見えてくるのではないでしょうか?
例えばUDPポート10800をポート開放を行って非想天則でネット対戦を行うとします。
悪意ある人たちが、これを利用しようとしてできることは
その「非想天則に不正な通信を送って誤動作させる」という事だけです。

ポートを使用しているアプリケーションに脆弱性があれば、
その脆弱性をつかれる可能性がでてきますので、
アプリケーションは常に最新版にして脆弱性を潰すことが大切です。
ただ1つのアプリケーションにできることは限度があります。
出来ることもあるが出来ないこともある。
そのことは理解しておきましょう。

しかし全てのポート開放していいわけではありません。
なぜなら、Windowsにとって重要なアプリケーションがLAN内でポートを使用して
通信をしていることがあるからです。
そのポート番号を開放してしまった場合、そのポート番号を使用している
アプリケーションの脆弱性をつかれる可能性があります。
そのアプリケーションがwindowsにとって重要なアプリケーションであった場合
その脆弱性が致命的になる可能性があります。
従って、ポート開放をする番号は、そのアプリケーションのメーカーの指示に従うか
普段使用されていないポート番号を調べてポート開放を行うことが望ましいです。

  • メリット・デメリット

ポート開放とhamachiのメリット・デメリットは以下の通りです。

ポート開放のメリット
・一度やったら環境が変わらない限り設定を弄る必要がない。
・通信するポートを限定することができる
・どのPCに対してでもホストを立てることができる。

ポート開放のデメリット
・方法が環境によって異なる。
・そのポートを使用しているアプリケーションの脆弱性をつかれる可能性がある
レオパレスやCATVのようなグローバルIPが配布されない環境ではポート開放できない

hamachiのメリット
・インストールするだけでできる
・ポート開放が不可能な環境下においてもホストを立てられる
hamachiで繋いでいない人に対しては、セキュリティリスクがない。

hamachiのデメリット
・共有フォルダなど、ネット対戦とは関係無い機能を使えてしまう。
・全てのポートで通信が可能になる
・上記理由により理解していない人間がつかうと、セキュリティリスクが高くなる
hamachiで使っている人同士でないと通信できない。
・毎回hamachiを起動する必要がある。

  • ポート開放の方法

ポート開放の方法はルータの機種ごとに違う為、ルータの説明書を読む必要があります。
ルータの説明書がどこにあるか分からなくても、ルータの型番さえわかれば、
googleなどでルータの型番で検索するとオンラインマニュアルが見つかることが多いです。

WindowsのFWの設定は、初回、ネット対戦でホストを立てるときに
下のようなダイアログが出てくるため、その時に許可するだけで例外設定されます。



windowsのファイアーウォールの代わりに
セキュリティソフトがファイアーウォールの機能を持っていることがあります。
方法はセキュリティソフトによって異なりますが、
大抵はgoogleで「<セキュリティのソフト名> ポート 例外設定」で検索すると
方法が出てきます

 

 

Windowsのファイル検索を高速化するインデックスの作成方法

前回の「Windows7のファイル検索のコツとその仕組み」を読んでいただいた方、
ありがとうございます。

今回は、インデックスを使った検索システムについて話をしようと思います。

今まで、インデックスについて触れることを避けて話をしてきました。
というのもインデックスがからむと、ややこしくなるからです。
何がややこしいかというと、同じフォルダ、同じ検索語で検索をしても
インデックスの有無で検索の結果が大きく異なるからです。

さらに、インデックスの作成中も、
まだインデックスが作成されていないファイルは検出されなくなります。
この時、ファイルが存在しているにも関わらず、
あたかもファイルが存在していないかのように見えます。

インデックスを使用して、ファイルが検索できるようになるには、
インデックスの完成を待つ必要があります。
しかし、マウスを触っているだけで、インデックスの作成はかなり遅くなり、
場合によって数時間、パソコンを放置しないとインデックスが完成しないこともあります。

但し、インデックスの作成の対象となっていないファイルに関しては、
自動的にインデックスを使用しない方の検索が始まります。
その時、上に黄色いバーが現れ、インデックスを追加するように促してきますが、
インデックスに追加してしまうと、やはり、完成まで一時的に検出されない状態になります。

インデックスが完成した後は検索が速くなりますが、
インデックスを作成するのにかかる時間は、
インデックスがない状態で検索を一回する時間よりも、はるかにかかります。

従って、一回しか検索しない場合や、急いでファイルを探しているときに、
インデックスに追加すると、かえって遅くなりますので注意してください。
(インデックス作成中でもインデックスを使用しないで検索する方法はあります。
あとでその方法を紹介します)


インデックスが作成されていない場所で、
黄色いバーをクリックしてインデックスに追加すると


インデックスが完成するまで、一時的に検索できなくなります。

インデックスの有無で検索の結果が変わることもあります。
例えば、「1234 TEXT.txt」というファイルに対し、
検索語を「名前:12*.txt」としたとします。
インデックスを使用していない場合、このファイルは検出されますが、
インデックスを使用している場合、このファイルは検出されません。
このようなことを防ぐためにも、検索語は「名前:~"12*.txt"」としましょう。
(検索語をダブルクォーテンションマークで囲み、前にチルダをつけると、
どちらでも検出できるようになります)



インデックス無しで、検索語を「名前:12*.txt」とした場合


インデックス有りで、検索語を「名前:12*.txt」とした場合


検索語を「名前:~"12*.txt"」とするとインデックスの有無に関わらず検索できます。

また、インデックスを使用すると、インデックスを使用しない時に比べ、
検索の精度が少しだけですが落ちます。
例えば、下のファイルのように同じフォルダに、
「同名だが、半角全角違い」のファイルがあったとします。

1234 TEXT.txt
1234 TEXT.txt
(スペースが半角と全角違い)



すると、インデックスを使用しないで検索すると両方とも検出されますが、
インデックスを使用して検索すると片方が検出されなくなります。


インデックスを使用しないで検索した場合は、「1234 TEXT.txt」は検出されています。


インデックスを使用して検索した場合は、「1234 TEXT.txt」は検出されません。

また、この状態で片方を削除したり、移動させたりすると、
残された方も検出されなくなります。


片方のファイルをフォルダから消した状態で再び検索すると


ファイルが存在しているにも関わらず、残された方のファイルも検出されなくなります。

これの修復をするには、パスやファイル名を変えるか、
インデックスを再構築するしかありません。

このような、複雑で面倒な仕様にも関わらずWindows7の規定では
主なファイルはインデックスを使う設定になっています。

つまり、ほとんどの方が、インデックスを知らずに検索をしていることになります。

パソコンを買ったばかりはインデックスがほとんど作成されていないので、
存在するはずのファイルが全く見つからず、途方にくれることすらあります。

(私がそうでした。XPのPCからファイルを大量に移動させ、
その直後にいくら検索しても存在するはずのファイルが見つかりませんでした)

ちなみに、インデックスが0の状態でも、PCを数時間放置していれば、
インデックスは作成し終わります。(ファイルが多いと数日かかるかもしれません)
しかし、パソコンを操作しているとほとんど進みません。
マウスを触っているだけで、インデックスの作成は遅くなります。

但し、すでに完成していれば、新たに作成されたファイルのインデックスの作成は
パソコンを操作していても数秒程で終わります。
作成した直後や、移動・コピーした直後に検索をかけることはあまりないので
問題にならないでしょう。

また、ライブラリの検索にはインデックスが必要です。
インデックスを使用しないで検索する事はできません。
インデックスを使用しないで検索する場合は、ライブラリ以外で行ってください。

ライブラリのフォルダは、
フォルダの上の方に大きく「~ ライブラリ」と書かれているのでわかると思います。

ライブラリから通常のフォルダに移動するときは、
ライブラリ上のファイルを右クリックし、「フォルダーの場所を開く」を選択してください。



では、なぜ、検索結果が不安定になるにも関わらずインデックスの作成をするのでしょうか?
それはインデックスの作成が一度完成してしまえば、
検索のスピードが劇的に早くなるからです。

その効果は5分かかっていた時間も、数秒・あるいは一瞬で終わるほどです。
逆に言えば、検索に時間がかかっているのはインデックスが作成されていないからです。
会社でサーバー内のファイルの検索に時間がかかってイライラしている人も多いでしょう。
それもインデックスを作ってしまえば数秒で終わります。
(但し、インデックスの追加は結構負荷がかかるようですので、サーバーにインデックスを
追加する場合は、本当に毎日検索するような場所にだけ追加することをお勧めします)

それだけではありません。インデックスの対象はテキストファイルやエクセル、
PDFなど一部のファイルでは、中の文章までも検索対象に入ります。

そのかわり、検索結果が膨大に増えるので、ファイル名を検索したいときは
「名前:」を付けないと大変なことになりますが、それでも作業効率は大きく上がるはずです。

また、ファイルのフルパスも検索対象に入ります。
従って、Cドライブ内のフォルダで、検索語を「C」とすると
全てのファイルが検出されるので注意してください。


*表示形式をコンテンツにするとファイルの中身の一部を一覧で見ることができます。
インデックスがあると、ファイルの中身の検索も一瞬で終わります。
(上記はテキストファイルや、エクセル、PDFの中にある文章を検索している様子です)


Cドライブ内のフォルダで、検索語を「C」とすると全てのファイルが検出されます。
(このように、インデックスを使用している場合は、「名前:」を付ける必要性が増えます)

前置きが長くなってしまいましたが、
これからインデックスに関する操作について説明していきます。
まず、インデックスの状態には大きく分けて3つに分かれます
1.インデックスを作成し、インデックスを使用して検索している状態
2.インデックスを作成はしているが、インデックスを使用しないで検索している状態
3.インデックスの作成をしておらず、インデックスを使用しないで検索している状態

多くの個人PCでは「1」に該当します。
また、サーバー内の検索は「3」に該当することが多いと思います。
個人PCの初期の設定では、CドライブのUsersのフォルダにインデックスが作成されます。
プログラムファイルやシステムファイルなど検索することが少ないフォルダは
インデックス作成の対象になっていません。

PCのインデックスを確認する方法を紹介します。

1.コントロールパネルを開きます。


2.表示方法を大きいアイコンにします。
(あるいは、検索ボックスに「インデックスのオプション」と入力する)


3.インデックスのオプションを選択します。


するとダイアログボックスが表示されます。
上の方に、「~個のインデックスが作成されました」と表示され、
その下に作成中か完成しているかが書かれています。


インデックスを作成する対象になっているフォルダはその下に表示されています。
インデックスの対象を変えたいときは変更ボタンを押してください。



チェックを外すと、インデックスが削除され、
チェックを入れると、インデックスが作成されます。

 

インデックスが壊れた時や、インデックスが作成されていない時、
インデックスに関する設定を変えたときは、再構築の必要があります。

1.インデックスのオプションから「詳細設定」を選択します(要:管理者権限)




2.トラブルシューティングの再構築を選択します。


これで、インデックスの再構築が始まります。
インデックスを完成させるためには、
PCを数時間放置する必要がありますので注意してください。


先ほど、紹介したインデックスの状態の2の項目で挙げた
「インデックスを作成はしているが、インデックスを使用しないで検索している状態」
にする方法を紹介します。

1.適当なフォルダの画面を開き、「整理→フォルダと検索のオプション」を選択します。


2.検索タブを選択し、検索方法の4番目にある
ファイルシステムのファイルのフォルダーの検索時にインデックスを使用しない」
にチェックを付けます。



これで、インデックスの作成をしながら、
インデックスを使用しない検索を行うことができます。
この設定はインデックスの作成がまだ終了していないが、今すぐ検索する必要があるとき、
または検索に検出されないファイルが存在するときに使います。

また、インデックスの作成そのものを停止したい場合は次のようにします。

1.スタートメニューを開き、コンピューターを右クリックし、「管理」を選択します。
(要:管理者権限)


2.サービスとアプリケーションの中の「サービス」を選択します


3.サービスのリストの中から「Windows Search」を探して、プロパティを開きます。


4.スタートアップの種類を「無効」にします


5.停止を選択します。


これでインデックスが作成されなくなりました。
検索するときも自動的にインデックスを使用しない検索になります。
元に戻すときは、開始を選んでからスタートアップの種類を自動にします。
インデックスの作成を停止させると、
Outlookの簡易検索などにも影響がでるので注意してください
(高度な検索は使用できます)

PDFの全文検索について
前回書いた「Windows7のファイル検索のコツとその仕組み」でも書きましたが、
インデックスを作成するとPDFの全文検索ができるようになります。
しかし、64bitのOSを使用している人は別途「iFilter」のインストールが必要になります。

(32bit用のiFilterはAdobe Readerに含まれています)

 

64bit用のPDF iFilterは2014年9月現在、下記URLからインストールできます。
http://www.adobe.com/support/downloads/detail.jsp?ftpID=5542


ネットワークの共有フォルダの検索について

会社の業務の中で一番ファイルの検索をすることが多いのは
ネットワークの共有フォルダを検索する時でしょう。
ネットワークの共有フォルダについてインデックスを作成する方法は
大きく分けて2通りあります。

1.共有フォルダのインデックスを、ローカルPCに保存する方法(32bit限定)
2.共有フォルダを作成しているPC、またはサーバーでインデックスを作成する方法

1番目の方法はローカルにインデックスを保存するため、
作成された以外のPCで検索しても何の効果もありません。

しかし、共有フォルダを作成しているPCまたはサーバーを
操作する必要がない為、気軽にできます。
いつも自分が使っているPCがあるのであれば、
いちいち、ネットワーク管理者に許可を取る必要もないでしょう

ただ、残念なことにこの方法は32bitOS限定です。64bitのOSでは使えません。
また、次の項目には注意してください。

・ユーザにアドミン権限があること
・サーバ側にアクセス権があること。(ユーザ名とPASSがあること)

2番目の方法は、共有フォルダを作成しているPC、
またはサーバーにインデックスを作成する為、
全てのクライアントPCに恩恵を受けることができます。

しかし、前にも話した通りインデックスの完成までは、検索結果が不完全になる為、
誰もサーバーにアクセスしない期間に作成する必要があります。
(インデックスが完成するまでの間、各自のクライアントPCでインデックスを使用しない
設定にして検索すれば問題はないです)

また、貴方がそのPCやサーバーに触ることのできない人であれば、
ネットワーク管理者に相談する必要があります。
また、インデックスを作成するPCやサーバーにかかる負荷も考慮すべきです。


では、1番目のローカルにインデックスを作成する方法を紹介します。
以下のURLからアドオンをインストールします
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=3383

アドオンをインストールしたら、インデックスオプションの詳細設定を開きます。


Add UNC Lacationタブを選択し、Add UNC Pathに共有フォルダのアドレスを記入します。


最後にAddを追加すると、インデックスの対象のフォルダに追加されます。
消したい場合は、変更のボタンを選択して、フォルダのチェックを外してください。




次に2番目の共有フォルダを作成しているPCでインデックスを作成する方法を紹介します。

共有フォルダを作成しているPCがサーバーではない普通のPCの場合は、
そのPCの共有化されているフォルダにインデックスが作成されていれば、
そのフォルダをネットワークから検索したときに
自動的にインデックスを使用して検索されます。

共有フォルダを作成しているPCがサーバーの場合、すこし勝手が異なります。
Windows Server 2008 R2の例で話を進めます。
サーバーには通常、Windows Seachサービスがインストールされていません。
従って、役割の追加からWindows Seachサービスを追加する必要があります。
この時、Windows Updateが保留中になっている場合、
サーバーを再起動する必要があるので気を付けてください。

まず、サーバーマネージャーを開きます。
左側のツリーの中から役割を右クリックして役割の追加を選択し
ファイルマネージャーをインストールします。



ファイルマネージャーがすでにインストールされている場合は、
ツリーの中からファイルマネージャーを右クリックして役割の追加を選択します。

次に、Windows Seachサービスをインストールします。
下図にはWindows Server 2003 ファイルサービスの下に
インデックスサービスがありますが、それはインストールしないでください。


次に、インデックスの対象となるドライブを指定する画面がありますが、
そこでチェックを入れなくても後から、フォルダ単位で設定できます。

インストールが終わると、コントロールパネルにインデックスのオプションが登場します。



あとは、通常のPCと同様にインデックスのフォルダを追加します。

これでインデックスの作成が完了すれば、ネットワークからの検索が高速になります。

インデックスが何故か作成されない時は
今までサーバーやPCにインデックスを作成する方法を紹介しましたが、
なぜかインデックスが作成されないことがあります。その時は、次の事を確認してください。

まずフォルダのプロパティを開きます。


詳細設定を選択します。


「このフォルダー内のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける」にチェックが入っていることを確認してください。


次に同じくプロパティの画面からセキュリティタブを選択します。
グループ名またはユーザー名に「SYSTEM」があること、
そして、フルコントロール以外の全てにチェックが入っていることを確認してください。


もし、上記設定が異なっている場合は、修正してインデックスの再構築を行ってください。

以上で、Windows7のインデックスによる検索についての紹介を終わります。
インデックスはややこしいですが、使いこなせれば強力な武器となります。
上手に使ってください。

この記事書くに至って参考にURLを下に記します。

詳細インデックス オプションを変更する
 インデックスを使って Windows の検索を効率化する: よく寄せられる質問
ネットワークフォルダのインデックス化